物理の駅 Physics station by 現役研究者

テクノロジーは共有されてこそ栄える

Python

2次元の正規分布を描画、信頼区間の設定、任意の楕円領域で確率密度を積分

まずは2次元の正規分布を描画する。簡便のために対角成分以外は0とする。 import numpy as np from scipy.stats import multivariate_normal import matplotlib.pyplot as plt np.random.seed(2) mu_x,mu_y = 5,10 sigma_x,sigma_y = 1,5 cov = np.array([[1…

正規分布とポアソン分布の信頼区間、有意度、p値について

正規分布について考えるため、以下の図で記号を定義する。 出典: PDG 信頼区間(confidence interval) を定義したとき、有意度(σ)と、信頼区間から外れる確率(両側の場合はα、片側の場合はα/2)は以下のように計算できる。 from scipy.stats import norm for s…

Python: PNG形式の画像ファイルのDPIだけバイナリで書き換える

JPG形式の記事 と基本的には同じである。 違いは物理サイズ指定の単位が JPGではDPI (dots per inch) であるのに対して、PNGではPPM (pixels per meter) であること、チャンク(セグメント)ごとにCRC-32の巡回冗長検査があるのでそれを書き換える必要があるこ…

Python: JPG形式の画像ファイルのDPIだけバイナリで書き換える

以下、JPG形式の画像ファイルの物理サイズをA4サイズの横幅にするコード。 PNG形式の記事も参照 def parse_jpg(file_path): with open(file_path, 'rb') as f: data = f.read() i = 0 segments = {} while i < len(data): assert(data[i] == 0xff) marker = …

Python: 斜視を矯正するための輻輳訓練カードを作るプログラミングコード

ある事情で、斜視を家庭で矯正訓練するための、円と線が書かれた紙(輻輳訓練カードと呼ばれるらしい)を作ったので、そのコードを公開します。 こういうの↓ import matplotlib.pyplot as plt from matplotlib.backends.backend_pdf import PdfPages import ma…

Python: OpenCVでライン(線形)プロファイルを取得する

Windows11でおなじみの壁紙のラインプロファイル=直線上のピクセルの輝度値を取得してみよう。 参考にしたブログ ラインプロファイルの取得法【5/24 訂正】 #Python - Qiita import cv2 import numpy as np import matplotlib.pyplot as plt import scipy x0…

Python: OpenCVでMJPGを表示、tkinter でフレームレートを表示させる、録画する

素直にMJPG形式で配信される動画をOpenCVで表示させる import cv2 url = f"http://192.168.0.10/mjpg/video.mjpg" cap = cv2.VideoCapture(url) while(True): try: ret, frame = cap.read() if ret: cv2.imshow("Video", frame) cv2.waitKey(1) else:raise e…

Python: 7zip用に既存の圧縮ファイルを分割する

クラウドストレージやアップローダーには、ファイルサイズに上限があることがある。その際、巨大なファイルを分割することが求められる。 巨大なファイルになりがちなのは圧縮ファイルなので、以下、圧縮ファイルを前提として話を進める。圧縮展開プログラム…

Python+matplotlib: ログスケールでの目盛り、サブ目盛りを設定する

十分な広さのfigsizeにグラフを書くと、軸はそれなりに表示される import matplotlib.pyplot as plt fig, axes = plt.subplots(ncols=2, nrows=2) for ax in axes.flat: ax.plot([1,2], [0.00001,1]) ax.set_yscale("log") plt.tight_layout() plt.show() グ…

Python awkward: parquet形式で1億イベントのtreeのIO(入出力)速度を圧縮形式で比較する

この記事の Awkward のバージョンは1.X.Xです Python の awkward パッケージに実装されている parquet ファイル形式を入出力するときの処理時間を、圧縮形式ごとに比較してみる。配列の型は awkward.highlevel.Array と呼ばれる形式である。 8バイト(int64_t…

1億イベントのtreeデータのグラフ化の速度をPythonとROOTで比較する

この記事の Awkward のバージョンは1.X.Xです データはここのを使う。64バイト(double 8個)×1億イベント(エントリー)である。 phst.hateblo.jp 結果のまとめ 言語 ライブラリ ファイル形式 処理時間 スレッド数 Python awkward parquet 46 sec 1 C++ ROOT TT…

Windows ROOTとPython(numpy,awkward)でTreeファイルの生成と出力時間を比べる

この記事の Awkward のバージョンは1.X.Xです エマルションの飛跡情報(x,y,ax,ay,ax0,ay0,ax1,ay1)とする。Visual StudioでコンパイルしたROOTと、Python+numpy,awkwardで作ったバージョンを比較する。イベント数は1億(108)本とする。 Visual Studio でコン…

Python+matplotlib で点線や破線の間隔を変える

直線で描く場合。 import matplotlib.pyplot as plt fig, ax = plt.subplots() ax.plot([0,1],[0,1]) plt.show() dashes 変数を使うと、点線の色あり、色なしの部分の幅を指定できる。以下はその例。 import matplotlib.pyplot as plt fig, ax = plt.subplot…

Google Authenticator から シークレットキーを抽出する方法

Google Authenticator(Google認証システム、認証アプリ)にインポートした 時間ベースのワンタイムパスワード TOTP のシークレットキーを確認したいことがあるのでその方法。 Google Authenticatorから、アカウントを移行→アカウントのエクスポートで、必要…

Python: LISE++ ファイルから核種の収量を取得する

def get_nuclei_yield(filename): lines = open(filename).readlines() flag=False nuclei_yield={} for i, line in enumerate(lines): if line=="[Calculations]\n": flag=True continue if flag: str1=line.split()[0] str2=line.split("=")[1].split(",")…

Python matplotlib でマウスクリック位置を取得しグラフを再描画する

下記のコードではJupyter Labを使っています。 matplotlibの他に、ipymplが必要なので、pip install ipymplでインストールしてください。 コードを完全に理解していないため、解説は他の記事を参照してください。 マウスでクリックした時の、回数、座標、そ…

Python matplotlib で ROOTの推奨カラーマップ kBird を使う

root.cern.ch Better palettes like kBird are recommended. と書かれているので使ってみよう。 import matplotlib red_bird = [ 0.2082, 0.0592, 0.0780, 0.0232, 0.1802, 0.5301, 0.8186, 0.9956, 0.9764] green_bird = [ 0.1664, 0.3599, 0.5041, 0.6419,…

CERN ROOTとPython scipy、lmfit を使って正規分布でフィッティングする方法を比較

同じデータを使って、CERN ROOT、Pythonのscipy、lmfit を使って正規分布でフィッティングするコードと結果を比較する。 まずは、データ生成部分 C++用 std::vector<double> vx{-3.65,-3.45,-3.35,-3.25,-3.15,-3.05,-2.95,-2.85,-2.75,-2.65,-2.55,-2.45,-2.35,-2.2</double>…

Python+matplotlibでA4の方眼紙風PDFを作る

グリッド間隔、線の種類、線の幅、線の色、用紙サイズは自由に設定できるようにした。 要点は次の3つ plt.subplots_adjust()で枠線の外側をなくしてfigureを紙面全体にする plt.gca().axis("off") で枠線、目盛り、目盛りラベルを消す plt.plot(transform=pl…

Python+matplotlib legend(凡例)の操作: 記号作成、複数の記号を一つのラベルで表示など

matplotlib公式のlegendのチュートリアルの一部をこの記事で紹介する。 matplotlib.org matplotlibにおける凡例はplt.legend() とする。 label で指定したグラフの凡例が、グラフの隙間に自動的に描画される。 import numpy as np import scipy import matpl…

Python+matplotlib splines(枠線)、ticks(目盛り)、ticks label (目盛りラベル)を制御する

普通に描画する fig, ax = plt.subplots() ax.plot([0,1],[0,1]) plt.show() 軸を全て消す。 fig, ax = plt.subplots() ax.plot([0,1],[0,1]) ax.axis("off") plt.show() subplotsを使わない場合はaxのかわりにplt.gca()とする。 plt.plot([0,1],[0,1]) plt.…

Python: SpotifyのAPIでPodcastの情報を取得する

ポッドキャストも聞けるSpotify(スポティファイ) は、開発者向けのAPIを公開しています。 SpotifyのAPIでPodcastの情報を取得するためのサンプルコードを公開します。 Client IDとClient secret は Spotify for Developers で取得します。 pip install spoti…

Python 与えられた整数を指定された割合に整数で分割する方法

ChatGPTに書かせた def split_numbers(total, ratios): # 各割合に対応する数値を計算 numbers = [total * ratio for ratio in ratios] # 小数点以下を四捨五入 numbers = [round(number) for number in numbers] # 残りの誤差を調整 total_numbers = sum(nu…

Python+matplotlib ヒストグラムのbinを直接操作してplt.hist 以外で描写

ヒストグラムのビン(bin)の値を直接操作した後で、ヒストグラムっぽいグラフを作りたいことがあるだろう。 以下では、plt.hist を使った場合と、np.histgramで計算させた、binの位置 X とCounts Y を使って plt.hist 以外で描画する方法を紹介する。 データ…

Python+matplotlibで縁取り文字(白抜き文字/黒抜き文字)や太字を描く

matplotlib.patheffectsを使いこなすと良い。 黒抜き文字の例 import matplotlib.patheffects as patheffects import matplotlib.pyplot as plt plt.plot([0,1],[0,1],lw=50) plt.text(0.5,0.5,"testテスト",ha="center",va="center",color="black",fontsize…

Python: 常微分方程式を解く

放射性崩壊などの時間発展をPythonで計算してみよう。 寿命 life=10 として、微分方程式は dx/dt=-x/life なので、 import numpy as np from scipy.integrate import odeint import matplotlib.pyplot as plt def system(x, t): life = 10 dxdt = -x/life re…

Python + SolidPython で三角柱を描く

多面体クラスである polyhedron を使えば良いが、一見どう使えばいいのか分からない。 例えば、y=0の平面上の三角形から高さ100の三角柱を描く場合は以下のPythonコードのようにする。 from solid import * from solid.utils import * x0 = 0 x1 = 20 x2 = -…

Python 2つのPDFファイルを重ね合わせて1つのファイルとして出力する方法

from PyPDF2 import PdfWriter, PdfReader def overlay(): file1 = r"back_ground.pdf" file2 = r"fore_ground.pdf" file3 = r"overlay.pdf" back_ground = PdfReader(open(file1, "rb")) page1 = back_ground.pages[0] fore_ground = PdfReader(open(file2,…

Python + matplotlib の二次元ヒストグラムでレゴブロックっぽい3D図を作る

ROOTのTH2DやTH2Fなどのクラスでは、2次元ヒストグラムを、legoっぽく図示できる。 ご存知の通り、Python + matplotlib の hist2dには、このような描画をするコマンドはない(はずである)。 というわけで、作ってみた。3次元バーを描画する関数であるbar3dを…

Python lmfit ビルトイン(定義済み)関数を使いこなす

lmfit にはビルトイン (組み込み) 関数が多数用意されている。関数名を見ればだいたい何か分かるが、グラフで見れたほうが便利なので、主要な1次元の内蔵関数をグラフ化してみた lmfit.github.io グラフ化のための関数は最後に書いてあります 正規分布 / ガ…